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店主徒然日記 Master's Diary 店主が綴った何気ない一日。日常にある微笑庵の姿をご覧ください。 写真'紫福' 店主徒然日記
店主徒然日記
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> 2003年12月の日記
12月21日
【丹波大納言】

丹波大納言。
表皮が薄いのに煮崩れしにくい。
小豆が煮崩れることを、
職人の間では「腹割れする」といい嫌いますが、
殿中で抜刀しても切腹ぜずにすんだ官位「大納言」から
その名が付いたと言われております。
またその比類のない粒の大きさから名付けたという説もあります。

粒の大きさ、光沢、風味、どれを取っても
他の追随を許さない、小豆の最高峰です。
北海道の小豆が一貫した機械生産なのに比べ、
丹波産は種まきから収穫まで、全て手作業。
過酷な労働条件から、生産者は高齢化し、収穫量もごく僅か。
価格は北海道産の倍以上。

微笑庵では、つぶあんに丹波大納言小豆を使用しております。
この貴重な小豆を使わせていただけることに感謝し、
小豆の持ち味を最大限生かすことが私の使命と考えます。


 「丹波大納言」 その大きさ・光沢・風味、王者の風格
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12月20日
【和菓子屋という仕事】

美味しい和菓子を作る事は『和菓子職人』の仕事です。
しかし、ただ単に美味しいものを作るだけでは、商人として物足りません。
和菓子屋は和菓子職人の延長ではなく、
和菓子を通して人をおもてなしするプロでありたいものです。
和菓子屋のもてなしの心は「茶道」に通じています。
◇ 【掃除】にはじまり、
◇ 季節の【花】を季節に相応しい【花器】に生け、
◇ 【香】を炊き、
◇ 季節や来客の顔を思い浮かべながら【書】【画】を選び、
◇ 来客に一杯の【茶】と【和菓子】を供す。
◇ 茶も和菓子も相応しい【器】があり、
◇ 菓子には相応しい【銘】を添える。
◇ ご来客に心から感謝して【掃除】に終わる。
たった一杯のお茶を美味しく召し上がって頂くための心配り、
もてなしの心が茶道であり、それは和菓子屋の目指すべきもの、そのものです。
おもてなしはとても奥が深く、私共もまだまだいたらぬ事ばかりです。
しかし、和菓子屋をという仕事を通して、
日本の伝統・文化・美に触れられることは、この上ない喜びです。
今後このコラムで、これらのそれぞれについて書きながら、
学んでゆけたら幸いです。

  「和敬静寂」 千利休
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12月19日
【真の美味とは】

召し上がったかたの「美味しい」の一言のために、職人は汗を流すものです。
美味しい和菓子を作るために、必ず守らなければならないこと。それは、
◆ 厳選した【素材】
◆ 素材を生かしきる【技術】
◆ 作りたての【鮮度】
この3つが互いに競い合って初めて、『本物の』美味しさを作り出せる。
微笑庵は本物の美味しさを追求します。
今後このコラムで、この3つについて書いてゆきたいと思います。

  「山茶花を雀のこぼす日和かな」 正岡子規
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12月18日
【ひれ伏す心】

『和菓子を通して人のお役に立ちたい』
私共の願いはただこの一念です。
人として産まれて、誰かの為にお役に立てることこそ、

人生最高の喜びだと思 います。
しかし人の能力は、無常にも小さく限られたものです。
ほんの小さな力でも、与えてくださったことに感謝して、一点に集中する。
『和菓子を通して人のお役に立ちたい』
良い素材と出会えたら感謝する。
作らせていただける喜びを感じて作る。
人に召し上がっていただける喜びを感じて作る。商う。
私共を支えてくださるものは、人や自然も含めて、全てに感謝する。
ありがたい。
その思いが菓子に伝わりますように。
召し上がった方に伝わりますように。
『拈華微笑
(ねんげみしょう)
心から心へ伝わる菓子作りが微笑庵の菓子作りの原点です。

  「火は我が胸中にあり寒椿」 角川春樹
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